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秋葉区で小学生が茶摘み文化と手もみ製茶を体験
掲載日:2025年05月22日
JA新潟かがやき管内にある新潟市立新関小学校の3年生13人は、5月9日、かつて同市秋葉区小口地区で盛んだった茶摘みと手もみ製茶を、総合学習として体験しました。児童らは「小口手摘製茶法伝承の会」メンバーの指導を受け、茶の新芽5kgを摘み取りました。

同地区は明治時代から昭和初期にかけ、手もみ製法による茶葉生産が盛んだったが、稲作や石油開発などの他産業発展に伴って衰退。23戸の茶農家は全て廃業しました。
同会は、先人の苦労を知ることや製茶技術の継承を目的に設立。26年前からわずかに残る茶畑で毎年、同校の茶摘み・製茶体験を受け入れ、児童は体験を通して地域の歴史・文化に触れています。この日は会のメンバー15人が体験の準備や児童の指導にあたりました。
初めて茶摘みを体験した児童は「シャインマスカットの匂いがする」と話し、摘んだばかりの茶葉を味見した児童は「ピーマンの味がする」と表現しました。

摘み取った茶葉は60秒間蒸気で蒸した後、炭火で温めた「焙炉(ほいろ)」の上でもみました。茶は完成後に学校へ届け、児童が自分で摘んだ茶を味わいます。小学校の来客用にも使う予定です。

同会世話人の渡辺さんは「4月の低温で芽が伸びず茶摘み体験に間に合わないのではと心配したが、歌にもあるように八十八夜の頃にちょうどやわらかい新芽が出揃った。産業として茶摘みを行っていた世代が引退していく中で、小口のお茶を通じたつながりを大切に、我々が伝えていかなければという思いで活動を継続している」と話しました。
参考情報
(2025年05月09日時点の情報です)